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前歯の部分矯正完全ガイド|費用・期間・症例別の選び方

2025.09.24

前歯の部分矯正とは?全体矯正との違いを解説

歯並びの悩みを抱えている方の中には、「全体的な矯正は必要ないけれど、前歯だけを治したい」という方も多いのではないでしょうか。

部分矯正とは、歯列全体ではなく、前歯などの特定の部分のみを矯正する治療法です。主に見た目が気になる前歯のガタガタや、すきっ歯、出っ歯などを改善するために行われます。

全体矯正と比較すると、治療期間が短く、費用も抑えられるというメリットがあります。しかし、すべての症例に適用できるわけではなく、噛み合わせの問題がある場合などは全体矯正が必要になることもあるのです。

私が矯正歯科医として多くの患者さんを診てきた経験から言えることは、部分矯正は適切な症例を選べば、非常に効果的な治療法だということです。

部分矯正の適応症例と治療できない症例

部分矯正は万能ではありません。適応できる症例と治療が難しい症例があります。

まず、部分矯正に適している症例としては、前歯のすきっ歯(正中離開)、軽度の前歯のガタガタ(叢生)、軽度の出っ歯(上顎前突)などが挙げられます。これらは前歯のみの問題で、奥歯の噛み合わせに大きな問題がない場合に適しています。

一方で、以下のような症例では部分矯正だけでは対応が難しく、全体矯正が必要になることが多いです。

  • 重度の叢生(歯のガタガタが著しい)
  • 顎のずれを伴う不正咬合
  • 受け口(下顎前突)
  • 開咬(前歯が噛み合わない)
  • 奥歯の噛み合わせに問題がある場合

私のクリニックに来られる患者さんの中には、「前歯だけ治したい」とご希望される方も多いのですが、実際に検査をしてみると奥歯の噛み合わせにも問題があり、全体矯正をお勧めするケースもあります。

部分矯正を検討されている方は、まずは矯正歯科専門医による精密検査を受けることをお勧めします。適切な治療法を選択することで、後悔のない矯正治療を受けることができます。

前歯の部分矯正にかかる費用相場

「部分矯正はどのくらいの費用がかかるの?」という質問をよく受けます。

前歯の部分矯正の費用は、治療方法や症例の難易度、歯科医院によって異なりますが、一般的な相場をご紹介します。

矯正方法別の費用相場
  • ワイヤー矯正(表側):15万円~30万円程度
  • ワイヤー矯正(裏側):25万円~40万円程度
  • マウスピース矯正:20万円~40万円程度

これらの費用には、初診料や検査料、装置代、調整料などが含まれていることが多いですが、医院によって内訳は異なります。また、保定装置(リテーナー)の費用が別途必要になる場合もあります。

私が実際に治療した症例では、上の前歯のすきっ歯を部分矯正で治療した場合、ワイヤー矯正で約20万円、治療期間は6ヶ月程度でした。患者さんの満足度も高く、費用対効果の高い治療だったと感じています。

なお、全体矯正の場合は50万円~100万円程度かかることが多いので、部分矯正はかなり費用を抑えられる選択肢と言えるでしょう。

費用を抑える方法

矯正治療の費用を少しでも抑えたい方には、以下のような方法があります。

  • 医療費控除を利用する
  • デンタルローンを活用する
  • 無料相談を実施している医院で相談する
  • 複数の医院で見積もりを取る

当院では患者さんの経済的負担を考慮し、分割払いにも対応しています。矯正治療は決して安い買い物ではありませんが、一生使う歯のための投資と考えていただければと思います。

前歯の部分矯正の治療期間

部分矯正の大きなメリットの一つが、全体矯正に比べて治療期間が短いことです。

前歯の部分矯正にかかる期間は、症例によって異なりますが、一般的には3ヶ月~1年程度です。全体矯正が1年半~3年かかることを考えると、かなり短期間で治療が完了すると言えるでしょう。

症例別の治療期間の目安
  • すきっ歯(正中離開):3~6ヶ月程度
  • 軽度の叢生(前歯のガタガタ):6~10ヶ月程度
  • 軽度の出っ歯(上顎前突):8~12ヶ月程度

私のクリニックで治療した20代女性の患者さんは、上の前歯のすきっ歯が気になるとのことで部分矯正を選択されました。治療期間はわずか3ヶ月で、見た目の改善に大変満足されていました。

ただし、個人差があるため、正確な治療期間は矯正歯科医による診断が必要です。また、治療中の装置の装着状況や通院の頻度によっても期間は変動します。

治療期間を短縮したい方には、当院ではPBMヒーリングライトという装置を併用することで、治療期間を最大約半分に短縮できる場合もあります。これは850nmの近赤外線の光で細胞を刺激し、骨や歯茎の再生と歯の動きを加速させる装置です。

どうですか?部分矯正なら、思ったより短期間で歯並びを改善できるかもしれませんね。

部分矯正の種類と特徴

前歯の部分矯正には、いくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。

ワイヤー矯正(表側矯正)

最も一般的な矯正方法で、歯の表側にブラケットを装着し、ワイヤーを通して歯を動かします。

  • メリット:様々な症例に対応可能、比較的安価
  • デメリット:装置が目立つ、歯磨きがしづらい、口内炎ができやすい

ワイヤー矯正は長い歴史があり、確立された治療法です。重度の不正咬合にも対応できるため、適応範囲が広いのが特徴です。

裏側矯正(リンガル矯正)

歯の裏側にブラケットを装着する矯正方法です。

  • メリット:外からほとんど見えない
  • デメリット:表側矯正より高額、舌に当たって違和感がある、発音しづらい

見た目を重視する方に人気ですが、技術的に難しく、対応できる歯科医院が限られます。また、装置が舌に当たるため、慣れるまで違和感があります。

マウスピース矯正(インビザライン)

透明なマウスピースを使用する矯正方法です。当院では世界トップレベルの治療実績を持つインビザラインを導入しています。

  • メリット:透明で目立たない、取り外し可能、歯磨きがしやすい
  • デメリット:複雑な症例には不向き、自己管理が必要(1日20時間以上の装着)

特に社会人の方に人気の矯正方法です。当院ではiTero(アイテロ)という3Dスキャナーを使用して精密な診断を行い、コンピュータ上でシミュレーションしながら治療を進めています。

実際に私が治療した30代女性の患者さんは、仕事上の理由で目立たない矯正を希望され、インビザラインによる部分矯正を選択されました。約8ヶ月の治療で前歯のガタガタが改善し、大変喜んでいただけました。

症例別の部分矯正の選び方

症状によって最適な部分矯正の方法は異なります。ここでは主な症例別の選び方をご紹介します。

すきっ歯(正中離開)の場合

前歯の間に隙間がある状態です。比較的短期間で治療できることが多いです。

  • おすすめの矯正方法:ワイヤー矯正、マウスピース矯正どちらも効果的
  • 治療期間の目安:3~6ヶ月
  • 費用の目安:15万円~25万円

すきっ歯は部分矯正の中でも比較的治療しやすい症例です。ただし、上唇小帯(上唇と歯茎をつなぐ組織)の付着位置が高い場合は、小帯切除術が必要になることもあります。

前歯のガタガタ(叢生)の場合

前歯が重なり合っている状態です。軽度から中等度の叢生であれば部分矯正で対応可能です。

  • おすすめの矯正方法:症状によって異なるが、ワイヤー矯正が確実
  • 治療期間の目安:6~10ヶ月
  • 費用の目安:20万円~35万円

叢生の場合、歯を動かすスペースを確保するために、歯と歯の間を少し削る処置(IPR)が必要になることがあります。また、症状が重度の場合は全体矯正が必要になることもあります。

出っ歯(上顎前突)の場合

上の前歯が前に突出している状態です。軽度であれば部分矯正で改善できることがあります。

  • おすすめの矯正方法:ワイヤー矯正が多い
  • 治療期間の目安:8~12ヶ月
  • 費用の目安:25万円~40万円

出っ歯の場合、奥歯の噛み合わせにも問題があることが多いため、全体矯正が必要になるケースもあります。事前の精密検査で適応かどうかを判断します。

私が治療した20代男性の患者さんは、軽度の出っ歯を部分矯正で治療しました。約10ヶ月の治療で前歯の突出感が改善し、横顔のラインもスッキリしました。

部分矯正のメリット・デメリット

部分矯正を検討する際には、そのメリットとデメリットをしっかり理解しておくことが大切です。

部分矯正のメリット
  • 全体矯正に比べて治療期間が短い
  • 費用が抑えられる
  • 気になる部分だけを集中的に治療できる
  • 装置の装着範囲が限られるため、違和感が少ない

特に見た目を重視する方や、費用や期間を抑えたい方にとっては、大きなメリットがあります。

部分矯正のデメリット
  • 噛み合わせの問題は解決できないことが多い
  • 適応できる症例が限られる
  • 後戻りのリスクがある
  • 全体のバランスを考慮した治療ができない場合がある

部分矯正は、見た目の改善を主な目的としているため、機能的な問題(噛み合わせなど)の改善には限界があります。

私の臨床経験では、患者さんの希望と口腔内の状態をしっかり検査した上で、部分矯正か全体矯正かを判断することが重要です。時には、「今は部分矯正で対応できるが、将来的には全体矯正が必要になる可能性がある」とお伝えすることもあります。

患者さんにとって最適な治療法を選択するためには、矯正専門医による適切な診断と、十分な説明・理解が欠かせません。

部分矯正後の後戻り防止と保定について

矯正治療を成功させるためには、治療後の「保定」が非常に重要です。

矯正治療で動かした歯は、元の位置に戻ろうとする力が働きます。これを「後戻り」と呼びます。部分矯正でも後戻りのリスクはあるため、適切な保定が必要です。

保定装置の種類
  • 取り外し式リテーナー:透明なマウスピース型の装置で、就寝時などに装着します
  • 固定式リテーナー:歯の裏側にワイヤーを接着し、歯の位置を保持します

部分矯正の場合、多くは取り外し式リテーナーを使用しますが、症例によっては固定式リテーナーを推奨することもあります。

保定期間について

保定期間は個人差がありますが、一般的には以下のようなスケジュールが多いです:

  • 治療終了後1年目:毎日就寝時に装着
  • 2年目以降:週に数回の装着

私は患者さんに「矯正治療は保定まで含めて一つの治療」とお伝えしています。せっかく綺麗になった歯並びを維持するためにも、保定は非常に重要なのです。

当院では定期的な保定チェックを行い、必要に応じてリテーナーの調整や新しいリテーナーの作製も行っています。

まとめ:前歯の部分矯正で理想の笑顔を手に入れるために

前歯の部分矯正は、全体矯正に比べて治療期間が短く、費用も抑えられるため、多くの方にとって魅力的な選択肢です。

しかし、すべての症例に適応できるわけではなく、噛み合わせの問題がある場合などは全体矯正が必要になることもあります。適切な治療法を選択するためには、矯正専門医による精密検査と診断が欠かせません。

部分矯正の費用は15万円~40万円程度、治療期間は3ヶ月~1年程度が一般的です。症例によって最適な矯正方法(ワイヤー矯正、裏側矯正、マウスピース矯正)も異なります。

また、矯正治療後の「保定」も非常に重要です。せっかく綺麗になった歯並びを維持するためにも、歯科医師の指示に従った保定を行いましょう。

歯並びは、見た目だけでなく、お口の健康にも大きく関わります。整った歯並びは、歯磨きがしやすくなり、むし歯や歯周病のリスクも減少します。また、正しい噛み合わせは、顎関節症などの予防にもつながります。

私たち三宮Lulu矯正歯科では、患者さんの10年後、20年後を見据えた矯正治療を提供しています。一人一人の患者さんと真摯に向き合い、最適な治療法をご提案いたします。

歯並びでお悩みの方は、まずは無料矯正相談にお越しください。あなたに合った矯正治療プランをご提案いたします。

詳しくは三宮Lulu矯正歯科のホームページをご覧ください。

著者情報

三宮Lulu矯正歯科 院長 竹内 優斗

[経歴]

日本矯正歯科学会 認定医

近畿東海矯正歯科学会

インビザライン プラチナプロバイダー

兵庫県歯科医師会

神戸市歯科医師会

神戸市西区歯科医師会

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