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矯正治療の痛みを和らげる10の緩和方法〜専門医監修の対処法

2025.11.19

矯正治療で痛みが生じる理由と種類

矯正治療を始める多くの患者さんが「痛みがどれくらいあるのか」と不安を感じています。矯正治療は歯を動かして理想の位置に整えていく治療法なので、ある程度の痛みや違和感は避けられません。

まずは矯正治療で生じる痛みの種類について理解しておきましょう。

歯が動くときの痛み

矯正装置を装着すると、歯に圧力がかかり歯根膜という組織に炎症が起こります。これによって「プロスタグランジン」や「ブラジキニン」といった化学物質が放出され、痛みとして感じるのです。

特に装置を調整した直後や新しいマウスピースに交換した直後は痛みを感じやすく、1〜2日がピークとなります。その後は徐々に和らいでいき、約1週間程度で落ち着くことが多いです。

装置が粘膜に当たる痛み

矯正装置の種類によって、痛みの原因も異なります。ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーが頬や唇の内側に当たって傷ができることがあります。これが口内炎となり、強い痛みを引き起こすこともあるのです。

また、裏側矯正では舌に装置が当たって痛みを感じることがあります。マウスピース矯正でも、マウスピースのエッジが粘膜を刺激することがあります。

矯正治療の痛みを和らげる10の方法

矯正治療中の痛みは避けられないものですが、適切な対処法を知っておくことで、快適に治療を続けることができます。以下に痛みを緩和するための10の方法をご紹介します。

1. 食塩水でうがいする

温かい食塩水でうがいをすることで痛みが和らぐことがあります。これは食塩水によって浸透圧が変化し、痛みの軽減につながるとされています。

コップ1杯のぬるま湯に小さじ1/2程度の食塩を溶かし、1日数回うがいをしましょう。特に装置調整後や新しいマウスピースに交換した直後に効果的です。

2. 歯ぐきをマッサージする

歯ぐきのマッサージも痛みを和らげる方法の一つです。矯正治療中の痛みは血行障害によって引き起こされることが多いため、マッサージによって血流を改善することで痛みが軽減します。

清潔な指で歯ぐきを優しく円を描くようにマッサージしましょう。電動歯ブラシを使用すると、歯の清掃とマッサージ効果の両方が得られて一石二鳥です。

3. 適切な痛み止めを服用する

どうしても痛みが我慢できない場合は、痛み止めの服用も検討しましょう。矯正治療中の痛みには、アセトアミノフェン系の鎮痛薬(カロナールなど)がおすすめです。

ロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は炎症を抑える作用があり、理論上は歯の移動を遅らせる可能性があります。そのため、矯正治療中はアセトアミノフェン系の鎮痛薬が適していると言われています。

ただし、痛み止めの服用については、事前に担当医に相談することをおすすめします。

4. 柔らかい食べ物を選ぶ

矯正治療中、特に装置調整後の2〜3日間は柔らかい食べ物を選ぶことで痛みを軽減できます。硬いものを噛むと歯に強い圧力がかかり、痛みが増すことがあります。

おかゆ、スープ、ヨーグルト、豆腐、煮込み料理など、噛む力をあまり必要としない食べ物を中心に摂りましょう。また、食べ物を小さく切って一口サイズにすることも効果的です。

5. 冷たいものを活用する

冷たいものを口に含むと、一時的に痛みを緩和する効果があります。冷たい水やアイスクリーム、シャーベットなどが効果的です。

ただし、マウスピース矯正の場合は、色素の強い食べ物や飲み物(カレー、コーヒー、赤ワインなど)を摂取した後はすぐにマウスピースを装着せず、歯を磨いてから装着するようにしましょう。

6. ワックスを使用する

ワイヤー矯正の場合、矯正用ワックスを活用することで装置による粘膜への刺激を軽減できます。ブラケットやワイヤーの尖った部分にワックスを塗ることで、口内炎の予防や痛みの緩和につながります。

使用する際は、該当部分の水分をよく拭き取ってから乾燥した状態でワックスを付けると、長持ちします。矯正歯科医院では通常、矯正装置装着時にワックスを渡されますが、なくなった場合は追加で貰えますので遠慮なく相談しましょう。

7. 近赤外線治療を活用する

近年、矯正治療中の痛みを軽減する方法として注目されているのが近赤外線治療です。当院でも導入しているPBMヒーリングライト(オーソパルス®など)は、850nmの近赤外線を照射することで細胞を刺激し、骨や歯茎などの再生と歯の動きを加速させる効果があります。

研究によると、近赤外線治療は痛みを軽減するだけでなく、治療期間を最大約半分に短縮できる可能性もあります。1日10分程度の使用で効果が期待できるため、痛みに悩む方には特におすすめです。

8. アロマテラピーを試してみる

アロマテラピーも矯正治療中の痛みを緩和する効果が期待できます。研究によると、ラベンダーやペパーミントの香りを吸入することで、歯の痛みが軽減されたという報告があります。

特にペパーミントオイルには鎮痛効果があり、ラベンダーオイルにはリラックス効果があるため、痛みによる不快感やストレスの軽減に役立ちます。アロマディフューザーを使用するか、ハンカチに数滴垂らして香りを楽しむ方法がおすすめです。

9. 丁寧な歯磨きを心がける

矯正治療中は歯磨きがしづらくなりますが、丁寧な口腔ケアが痛みの予防につながります。歯垢や食べかすが溜まると歯肉炎や歯周炎を引き起こし、さらなる痛みの原因となります。

矯正装置に合わせた専用の歯ブラシや、歯間ブラシ、ワンタフトブラシなどを使用して、装置の周りもしっかり清掃しましょう。マウスピース矯正の場合は、マウスピースも定期的に洗浄することが大切です。

10. 定期的に歯科医院を受診する

矯正治療中に強い痛みが続く場合や、装置が破損した場合は、我慢せずに歯科医院に相談しましょう。適切な調整や対処法のアドバイスを受けることで、痛みを軽減できることがあります。

また、定期的なメンテナンスを受けることで、口腔内を清潔に保ち、痛みの原因となる歯肉炎などを予防することができます。

矯正方法による痛みの違い

矯正方法によって、痛みの程度や特徴が異なります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った矯正方法を選ぶ参考にしましょう。

ワイヤー矯正と痛み

ワイヤー矯正(ブラケット矯正)は、歯に直接ブラケットを接着し、そこにワイヤーを通して歯を動かす方法です。一度に動かす歯の量が大きく、また動かす力も強いことがあるため、痛みが出やすい傾向にあります。

特に調整直後は強い痛みを感じることがありますが、最近では柔らかいNiTIワイヤーや摩擦の少ないローフリクションブラケットなどを使用することで、以前に比べると痛みは軽減されています。

また、装置が頬や唇の内側に当たって口内炎ができることもあるため、ワックスの使用が重要です。

マウスピース矯正と痛み

マウスピース矯正(インビザラインなど)は、透明なマウスピースを使って歯を少しずつ動かしていく方法です。ワイヤー矯正に比べて弱い力で少しずつ歯を移動させるため、痛みは比較的軽度と言われています。

新しいマウスピースに交換した直後は「締め付け感」や「圧迫感」を感じることがありますが、多くの場合は「痛み」というよりも「違和感」として感じられることが多いようです。

ただし、マウスピース矯正でも個人差があり、痛みを強く感じる方もいます。特にアタッチメントと呼ばれる小さな突起が歯に付いている場合、マウスピースを外した状態で食事をすると、その突起が粘膜を刺激して痛みを感じることがあります。

痛みが強い場合の対処法

通常、矯正治療による痛みは時間の経過とともに和らいでいきますが、痛みが強く続く場合や、眠れないほどの激しい痛みがある場合は、以下の対処法を試してみましょう。

歯科医院への相談

痛みが長期間続く場合や、通常の対処法で改善しない場合は、担当の歯科医師に相談することが最も重要です。装置の調整が必要な場合や、何か問題が生じている可能性もあります。

特に以下のような症状がある場合は、早めに歯科医院に連絡しましょう。

  • 1週間以上痛みが続く場合
  • 痛みが増していく場合
  • 装置が破損した場合
  • 口内炎が悪化している場合
  • 歯ぐきが腫れている場合

当院では患者さんの「不安」に寄り添った診療を心がけており、痛みに関するご相談も丁寧に対応しています。些細なことでもお気軽にご相談ください。

痛みへの心構え

矯正治療による痛みは、歯が正しい位置に動いている証拠でもあります。「痛み=歯が動いている」とポジティブにとらえることで、心理的な負担を軽減できることもあります。

また、痛みの感じ方には個人差があり、同じ治療でも痛みをほとんど感じない方もいれば、強く感じる方もいます。痛みに対する不安がある場合は、事前に歯科医師に相談し、自分に合った対処法を知っておくことが大切です。

まとめ

矯正治療中の痛みは避けられないものですが、適切な対処法を知っておくことで、快適に治療を続けることができます。食塩水でのうがい、歯ぐきのマッサージ、柔らかい食べ物の選択など、日常生活で実践できる方法から、近赤外線治療やアロマテラピーなどの専門的な方法まで、様々な痛み緩和法があります。

痛みの程度や感じ方には個人差がありますが、多くの場合、時間の経過とともに痛みは和らいでいきます。痛みが強く続く場合は、我慢せずに歯科医師に相談することが大切です。

当院では患者さん一人ひとりに合わせた矯正治療と痛み対策をご提案しています。矯正治療をお考えの方は、ぜひ一度無料相談にお越しください。

詳しい情報や無料相談のご予約は、三宮Lulu矯正歯科のホームページをご覧ください。

著者情報

三宮Lulu矯正歯科 院長 竹内 優斗

[経歴]

日本矯正歯科学会 認定医

近畿東海矯正歯科学会

インビザライン プラチナプロバイダー

兵庫県歯科医師会

神戸市歯科医師会

神戸市西区歯科医師会

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