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部分矯正が全顎矯正より劣る理由と成功させるコツを矯正専門医が解説

2025.07.04

部分矯正と全顎矯正の基本的な違いとは?

歯並びを整えたいけど、全ての歯を矯正するのは大変そう…。そんな風に思って部分矯正に興味を持った方も多いのではないでしょうか?

部分矯正と全顎矯正。名前は似ていますが、実は根本的に異なる治療法なんです。

部分矯正は、その名の通り一部の歯だけを対象とした矯正治療です。主に前歯など見た目が気になる部分だけを短期間で改善できるメリットがあります。一方、全顎矯正は上下の歯全体を対象に、噛み合わせまでしっかり整える治療法です。

「部分矯正で十分じゃないの?」と思うかもしれませんが、実はそう単純ではありません。部分矯正には明確な限界があり、全顎矯正よりも劣る点がいくつもあるのです。

あなたはどんな歯並びを目指していますか? 見た目だけを整えたいのか、それとも機能的にも完璧な歯並びを手に入れたいのか。その答えによって、選ぶべき矯正方法は変わってきます。

部分矯正が全顎矯正より劣る5つの決定的理由

部分矯正は手軽で費用も抑えられる魅力的な選択肢に見えますが、実は全顎矯正と比べて明確に劣る点があります。ここではその理由を詳しく解説していきましょう。

1. 噛み合わせの改善ができない

部分矯正の最大の弱点は、噛み合わせの問題を解決できないことです。

私が以前担当した患者さんは、前歯のガタつきだけを部分矯正で治したものの、噛み合わせの問題が残ったため、食事の際に違和感を感じ続けていました。結局、全顎矯正をやり直すことになってしまったのです。

全顎矯正では上下の歯の噛み合わせ全体を調整できますが、部分矯正では前歯など限られた部分しか動かせません。噛み合わせの不調和は顎関節症や歯の早期摩耗など、将来的な問題につながる可能性があります。

2. 歯を削る必要がある場合が多い

部分矯正では、限られたスペースの中で歯を動かす必要があるため、歯を削って隙間を作るIPR(歯牙近遠心削合)という処置が必要になることが多いです。

健康な歯の表面を削ることに抵抗を感じる方も少なくありません。特に前歯の凸凹が大きい場合、削る量も増えてしまいます。

全顎矯正なら、歯列全体を使ってスペースを確保できるため、必ずしも歯を削る必要はありません。長期的な歯の健康を考えると、これは重要なポイントです。

3. 口元の突出や審美性の問題

部分矯正で前歯だけを整えようとすると、口元が前に出てしまう「突出感」が生じることがあります。

先日、20代の女性患者さんが「部分矯正で前歯を内側に引っ込めたい」と来院されました。しかし診断の結果、部分矯正では対応できず、全顎矯正が必要だとわかりました。なぜなら、前歯だけを動かすと顔のバランスが崩れてしまうからです。

全顎矯正では歯列全体のバランスを考慮して治療計画を立てるため、顔の輪郭や口元の突出感も含めた審美性を追求できます。

4. 後戻りのリスクが高い

部分矯正は後戻りのリスクが全顎矯正より高いという厳しい現実があります。

歯は単独で存在しているわけではなく、歯列全体がバランスを取り合っています。部分的に歯を動かしても、全体のバランスが整っていなければ、時間の経過とともに元の位置に戻ろうとする力が働きます。

全顎矯正では歯列全体のバランスを整えるため、治療後の安定性が高いのです。

5. 適応症例が限られている

部分矯正ができるのは、実は限られたケースだけです。

歯の重なりが大きい八重歯や、大きく前に突き出した出っ歯、噛み合わせに問題がある開咬や過蓋咬合、さらには骨格的な問題がある受け口などは、部分矯正では対応できません。

こうした症例に無理に部分矯正を適用すると、見た目は一時的に改善しても、機能的な問題が残ったり、後戻りしたりするリスクが高まります。

部分矯正が向いている人と向いていない人の違い

部分矯正と全顎矯正、どちらを選ぶべきか迷っている方も多いでしょう。ここでは、それぞれに向いている人の特徴を明確にしていきます。

部分矯正が向いている人の特徴

部分矯正が適しているのは、以下のような条件を満たす方です。

  • 前歯の軽度な凸凹やすきっ歯を改善したい
  • 奥歯の噛み合わせに問題がない
  • 短期間(数ヶ月〜1年程度)で治療を終えたい
  • 費用を抑えたい(全顎矯正の半分程度の費用で済むことが多い)
  • 矯正装置の目立ちにくさを重視している

UC矯正歯科クリニック麻布十番の症例を見ると、20代女性の方が3ヶ月という短期間で前歯の部分矯正を成功させた例があります。軽度のガタつきで、噛み合わせに問題がなかったケースです。

部分矯正が向いていない人の特徴

一方、次のような方は全顎矯正を検討した方が良いでしょう。

  • 出っ歯や受け口など、噛み合わせに問題がある
  • 歯の重なりが大きい八重歯や叢生(そうせい)がある
  • 開咬(前歯が噛み合わない)や過蓋咬合(上の前歯が下の前歯を深く覆う)がある
  • 顔のバランスや口元の突出感を改善したい
  • 歯を削ることに抵抗がある
  • 長期的な安定性を重視している

あなたは今、どちらのタイプに当てはまりますか?

自分の症状がどちらに適しているか判断するのは難しいものです。確実なのは、まずは矯正歯科専門医による診断を受けることです。Belle歯科・矯正歯科のような専門医院では、あなたの症状だけでなく、生活スタイルや将来計画も考慮した最適な治療計画を提案してくれるでしょう。

部分矯正を成功させるための5つのコツ

部分矯正には限界があるとはいえ、適切な症例であれば十分な効果を発揮します。ここでは、部分矯正を成功させるためのコツをご紹介します。

1. 信頼できる矯正専門医を選ぶ

部分矯正の成功は、医師の技術と経験に大きく左右されます。

「安いから」という理由だけで医院を選ぶのではなく、矯正治療の実績が豊富な専門医を選びましょう。Belle歯科・矯正歯科の竹内医師のように、大学病院での豊富な臨床経験を持つ医師が理想的です。

また、治療前のカウンセリングで、あなたの症例が部分矯正に適しているかどうか、丁寧に説明してくれる医師を選ぶことが重要です。

2. 治療前に複数の医院でセカンドオピニオンを得る

一つの医院だけでなく、複数の矯正歯科でセカンドオピニオン、サードオピニオンを得ることをおすすめします。

部分矯正で対応できるか、全顎矯正が必要か、意見が分かれることもあります。様々な視点から自分の症例を評価してもらうことで、最適な治療法を選択できます。

Belle歯科・矯正歯科でも、セカンドオピニオンとしての相談を歓迎しています。複数の意見を聞くことで、あなた自身が納得できる治療計画を立てられるでしょう。

3. 治療のゴールを明確にする

「どこまで改善したいのか」というゴールを医師と共有することが大切です。

「前歯のガタつきだけを改善したい」「すきっ歯を閉じたい」など、具体的な目標を伝えましょう。また、「噛み合わせの問題は気にしない」「見た目だけ整えばOK」といった優先順位も伝えておくと良いでしょう。

ただし、医師から「それは部分矯正では難しい」と言われたら、その意見を尊重することも大切です。無理な治療計画は後々トラブルの元になります。

4. 保定装置の装着を徹底する

部分矯正は後戻りのリスクが高いため、治療後の保定期間が特に重要です。

矯正治療が終わった後も、医師の指示に従って保定装置(リテーナー)を装着しましょう。「もう大丈夫だろう」と自己判断で装着をやめると、せっかく整えた歯並びが元に戻ってしまうことがあります。

保定装置の装着期間や方法は医師の指示に従い、定期的なメンテナンス通院も欠かさないようにしましょう。

5. 将来的な全顎矯正の可能性も視野に入れる

部分矯正を選んだ場合でも、将来的に全顎矯正が必要になる可能性があることを理解しておきましょう。

例えば、前歯だけを部分矯正で整えた後、奥歯の噛み合わせに違和感を感じるようになり、全顎矯正に移行するケースもあります。

部分矯正は「完全な解決策」ではなく、あくまで「部分的な改善策」であることを念頭に置いておくことが大切です。

部分矯正と全顎矯正の費用・期間・メリット比較

部分矯正と全顎矯正を選ぶ際に気になるのが、費用や治療期間の違いでしょう。ここでは具体的な数字を挙げながら比較していきます。

費用の比較

矯正治療の費用は医院によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。

  • 部分矯正:10万円〜50万円程度
  • 全顎矯正:60万円〜100万円程度

部分矯正は全顎矯正の半分以下の費用で済むことが多く、経済的な負担が少ないのは大きなメリットです。

治療期間の比較

治療期間も大きく異なります。

  • 部分矯正:3ヶ月〜1年程度
  • 全顎矯正:1年半〜2年半程度

部分矯正は動かす歯の数が限られているため、全顎矯正に比べて短期間で治療を終えることができます。UC矯正歯科クリニック麻布十番の症例では、部分矯正の治療期間は3ヶ月〜11ヶ月となっています。

「できるだけ早く結果を出したい」「長期間の通院が難しい」という方にとって、部分矯正の短い治療期間は魅力的です。

メリット・デメリットの比較

それぞれの治療法のメリット・デメリットを整理すると、以下のようになります。

部分矯正のメリット:

  • 費用が安い
  • 治療期間が短い
  • 目立たない矯正装置を使いやすい
  • 通院回数が少ない

部分矯正のデメリット:

  • 噛み合わせの改善ができない
  • 歯を削る必要がある場合が多い
  • 口元が突出する可能性がある
  • 後戻りのリスクが高い
  • 適応症例が限られている

全顎矯正のメリット:

  • 噛み合わせも含めた機能的な改善ができる
  • 顔のバランスや口元の突出感も改善できる
  • 後戻りのリスクが低い
  • 幅広い症例に対応できる

全顎矯正のデメリット:

  • 費用が高い
  • 治療期間が長い
  • 通院回数が多い
  • 矯正装置が目立つ場合がある

どちらが優れているというわけではなく、あなたの症状や優先順位によって最適な選択肢は変わります。

部分矯正の種類と特徴

部分矯正にもいくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。

ワイヤー矯正による部分矯正

最も一般的な部分矯正の方法です。前歯など限られた部分にブラケットを装着し、ワイヤーの力で歯を動かします。

ワイヤー矯正による部分矯正は、比較的複雑な歯の動きにも対応できるのがメリットです。表側にブラケットを付ける表側矯正と、裏側に付ける裏側矯正があります。

UC矯正歯科クリニック麻布十番の症例では、ブラケット装置を使った部分矯正で3〜6ヶ月という短期間で前歯のガタつきを改善しています。

マウスピース矯正による部分矯正

透明なマウスピースを使って歯を動かす方法です。取り外しができるため、食事や歯磨きの際に便利です。

マウスピース矯正による部分矯正は、軽度な歯並びの乱れに適しています。見た目が目立たないのが最大のメリットですが、複雑な歯の動きには不向きな場合があります。

南千住小児歯科矯正歯科のブログによると、マウスピース矯正は部分矯正に適していますが、インビザラインのような全顎対応のシステムと比べると、適応症例が限定的とのことです。

部分矯正に使われる特殊な装置

前歯だけを動かすための特殊な装置を使う場合もあります。例えば、スプリングリテーナーやセクショナルアーチワイヤーなどがあります。

これらの装置は、非常に限定的な歯の動きに特化しているため、適応症例は更に限られますが、シンプルな症例では効果的です。

どの方法が最適かは、歯並びの状態や治療の目標によって異なります。矯正専門医との相談を通じて、自分に合った方法を選びましょう。

部分矯正の成功事例と失敗事例

部分矯正の可能性と限界を理解するために、実際の成功事例と失敗事例を見ていきましょう。

部分矯正の成功事例

UC矯正歯科クリニック麻布十番の症例から、部分矯正が成功したケースをいくつか紹介します。

  • 20代女性:上の前歯のガタつきを3ヶ月の部分矯正で改善
  • 20代女性:すきっ歯を6ヶ月の部分矯正で閉じることに成功
  • 30代女性:下の前歯のガタつきを4ヶ月の部分矯正で整えた

これらの成功事例に共通するのは、「軽度〜中程度の歯並びの乱れ」「噛み合わせに問題がない」「前歯のみの治療」という点です。

適切な症例選択と患者さんの協力があれば、部分矯正でも十分満足できる結果を得られることがわかります。

部分矯正の失敗事例と教訓

一方で、部分矯正が適していなかったケースもあります。

ある30代男性は、出っ歯を部分矯正で改善しようとしましたが、歯の突出が大きすぎたため、十分な改善が得られませんでした。結局、全顎矯正をやり直すことになり、時間とコストが二重にかかってしまいました。

また、20代女性の例では、前歯のガタつきを部分矯正で整えた後、奥歯の噛み合わせに違和感が生じ、顎関節に負担がかかるようになったケースもあります。

これらの失敗事例から学べる教訓は、「部分矯正の限界を理解すること」「矯正専門医の診断を尊重すること」の重要性です。安易に部分矯正を選ぶのではなく、自分の症例に本当に適しているかどうかを専門家と十分に相談することが大切です。

まとめ:あなたに最適な矯正治療を選ぶために

部分矯正と全顎矯正、それぞれの特徴と違いについて詳しく見てきました。最後に、あなたが最適な選択をするためのポイントをまとめます。

治療選択の3つの基準

矯正治療を選ぶ際は、以下の3つの基準で考えると良いでしょう。

  • 症状の程度:軽度の歯並びの乱れなら部分矯正、中度〜重度なら全顎矯正
  • 治療の目標:見た目だけを改善したいなら部分矯正、噛み合わせも含めて機能的に改善したいなら全顎矯正
  • 優先順位:費用と期間を重視するなら部分矯正、治療結果と安定性を重視するなら全顎矯正

あなたにとって何が最も重要かを考え、優先順位を明確にしましょう。

専門医による診断の重要性

自己判断だけで矯正方法を決めるのは危険です。必ず矯正専門医による診断を受けましょう。

Belle歯科・矯正歯科のような専門医院では、患者さんの症状だけでなく、生活スタイルや将来計画も考慮した上で、最適な治療計画を提案してくれます。

また、一つの医院だけでなく、複数の医院でセカンドオピニオンを得ることも大切です。様々な視点から自分の症例を評価してもらうことで、より確かな判断ができるでしょう。

長期的な視点での選択を

矯正治療は一生に関わる大切な投資です。短期的な費用や期間だけでなく、長期的な視点で選択することが重要です。

「今は部分矯正で済ませたいけど、将来的に全顎矯正が必要になるかもしれない」という可能性も考慮しましょう。二度手間になるリスクを避けるためにも、最初から適切な治療法を選ぶことが大切です。

歯並びの悩みは人それぞれ。あなたに最適な矯正治療を見つけるために、まずは専門医に相談してみてください。Belle歯科・矯正歯科では、あなたの歯並びの悩みに寄り添った丁寧なカウンセリングを行っています。

美しい歯並びと健康的な噛み合わせを手に入れて、自信に満ちた笑顔を取り戻しましょう。

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三宮Lulu矯正歯科 院長 竹内 優斗

[経歴]

日本矯正歯科学会 認定医

近畿東海矯正歯科学会

インビザライン プラチナプロバイダー

兵庫県歯科医師会

神戸市歯科医師会

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